快適なバスルームとは

real estate

住宅設計プランの最初の一筆はどこから描き始める?

構造、規模などの基本情報はさておき、住宅のコンセプトやプラン構成を考える際にバスルームから考え始めたことは、実は殆ど記憶にありません。忙しい現代人の生活の中で、入浴にかける時間が非常に短くなっているからかもしれません。しかしながら、このバスルーム、好みやこだわりについて施主の希望条件はとても多種多様です。シャワーやバスタブの使用頻度、入浴にかける時間、床や壁、天井に使う素材の種類、シャワーや水栓、換気設備に対する希望まで、狭いバスルームの中に様々な要素を取り込む必要があります。
そういった目に見えるものに対する施主の希望から、バスルームという「空間」に対しての希望まで、これまでのバスルームとこれからのバスルームを考えてみます。

住宅におけるバスルーム

住宅において内風呂が一般的になったのは、戦後の高度経済成長期に住宅が大量に供給された頃からと言われています。インフラの整備が進み、各家庭に上下水やガスが供給され始めると、それまで共同の浴室や銭湯など時間的な制約を受けていたものが、自宅で好きな時間に入浴できるようになりました。各家庭のバスルームは、銭湯などでの入浴形式を縮小し、洗い場と浴槽をワンセットにしたものが基本形状となって普及しました。
普及し始めた頃は、タイルやモルタルで作られたいわゆる「湿式(しっしき)」のバスルームが主流でした。湿式のバスルームは、建物の構造や特性に合わせた防水層を作り、その上にモルタルやタイル用の下地を作ります。その他にも、給水給湯、排水、換気、耐荷重(2階などに施工する場合)など基本性能に要求される条件が非常に多様でハイレベルです。住宅の中でも、ひと際複雑で難易度の高い工事と言えるでしょう。
そこで考え出されたのが「乾式(かんしき)」のバスルームであるユニットバスです。ユニットバスは、東京オリンピックに伴う突貫工事でホテルニューオータニに大量納入されたころから普及し始めましたが、ご存知の通り、樹脂のパネルを組み合わせたハコの中に、給排水や換気、防水、入浴設備などを合理的にひとまとめにしたものです。簡便に組立てられ工期も短いため、住宅の大量供給に伴い、ユニットバスは飛躍的に普及しました。このように、供給側の論理で合理性を追求した日本のバスルームはとても画一的なものになっていきました。

LDKホームが提案するボディルームという空間

LDKホームでは、バスルームを洗面室と一体としたボディルームとして提案してきました。陽当たりの悪い北側に押し込められたバスルームを、少しでも明るく清潔な空間として見せたいという発想、カラダのメンテナンスに関わる一式を行なう空間という発想から生まれましたが、近頃ではボディルームという形式も一般化されつつあります。バスルームは、家の中で数少ない「独りになれる場所」です。視覚や聴覚による情報の流入が多い現代において、敢えて外部からの刺激を遮断し、自分の脳内をかき回してみるのも良いかもしれません。程よく明るさを落とした照明も、窓から入る月明かりも、窓の外の緑も、脳内のリフレッシュに一役買ってくれることと思います。
忙しいウィークデイはシャワーの方も、週末の一日くらいは身体と脳のための入浴をお勧めします。

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