内断熱で本当に良いのでしょうか?

コンクリート住宅の断熱方法は外断熱、内断熱と、主に2通りありますが、LDKホームでは、必ず外断熱工法にて設計をしています。コンクリート造は躯体が高い強度を持っていて、自由な形状の設計が実現しやすい他、高い耐震性、高い耐久性が期待できるため、安心で長寿命の家づくりが可能になります。このコンクリートの特性を理解せずに間違った設計を行うと、「快適さ」を感じるにはほど遠い住まいとなってしまいます。
 
LDKホームの推奨する「コンクリート外断熱」の特徴は下記にも記載しておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。
http://ldkhome.co.jp/works/works_cat/rc/

今回は、「蓄熱性」とは少し視点を変えた「結露のリスク」についてご説明します。
「結露」は日常生活において、しばしば目にする現象です。「結露」は“温かく湿った空気が冷たいものに触れる“と発生します。空気は気温が高いほど多くの水蒸気を蓄えられるという特徴があるため、同じ水蒸気量の空気が冷やされると、水蒸気は水分として出現してきてしまうのです。

住宅において結露が“目に見える範囲“に生じた場合は、拭えばそれほど大きなダメージには繋がりません。ところが、壁の内部など“目に見えないところ“で発生した結露(内部結露)への対処は難しいものなります。結露にて発生した水分を取り除くのが非常に困難だからです。
放置された水分はカビなどの発生原因となり、知らぬ間に壁の内部でカビが大量発生していることもあります。目に見えないところにあるとはいえ、カビに囲まれて生活するのは好ましくありません。アレルゲンの一つとされるカビと共生、理想の住まいとは言いにくいでしょう。

では、こういった「内部結露」はどのような経緯で発生するのでしょうか。
特にコンクリート造の住宅において、外断熱と内断熱を比較し、発生メカニズムを検証したいと思います。

内断熱で本当に良いのでしょうか?

上のイラストは、それぞれの建材の透湿抵抗、熱伝導率をもとに作成しました。冬の季節における、無断熱(断熱を施さない工法)、外断熱、内断熱(一般的な工法)の断面を表しています。
屋内で発生する水蒸気(人間の呼気、調理時の湯気、暖房機で生じる水蒸気等)の動き、屋外からの冷温の流入度合いをご参照ください。
実は、建築材料のほとんどは水や風、空気は通しませんが、水蒸気だけは通してしまうことがわかると思います。

無断熱の工法の場合、屋外の冷温はそのまま屋内側まで伝わるといっても過言ではなく、屋内側の壁面が冷たい状態となるにも関わらず、暖房などで暖められ、水蒸気を多く含む空気と触れ合うため、壁面に結露が発生します。これが目に見える場所なら良いですが、クロゼットの内部や家具の裏側などに発生した場合には、非常に発見しにくいため、知らないうちにカビが発生していることがあります。

弊社が採用している外断熱工法の場合、屋内側が透湿抵抗の高いRC躯体となるため、屋内の水蒸気が躯体に浸透しにくい状態になります。さらに、RC躯体の外側を熱伝導率の低い断熱材で覆うので、屋外の冷気が屋内へ伝わりにくくなります。その結果、屋内側の壁面は温度差が生じにくくなるため、結露は生じにくくなります。

内断熱工法ですが、実はこれが一番やっかいです。あくまで一般的な工法を前提としていますので、高い施工技術によって対策をすれば、安心した工法になる場合もあります。「屋外の冷気を屋内に伝えない」という観点であれば、熱伝導率の低い断熱材と内装材によって、屋内側の気温は維持されると考えられます。しかし、これには水蒸気の存在が無視されています。先述しましたように、建築材料のほとんどは水蒸気を通す性質があり、それは断熱材として使われるウレタンフォームも内装材の石膏ボードも例外ではありません。屋内に存在している水蒸気は、これらを通して、また、建材同士のわずかな隙間を通って、RC躯体と断熱材の間に入り込みます。
そして、そこには屋外の冷気をそのまま伝えてきたRC躯体が存在するのです。屋内の暖かい空気が冷えたRC躯体に触れた瞬間に結露が生じ、断熱材と躯体の間に水分が発生してしまいます。これが、いわゆる「内部結露」です。こうして発生した水分がカビの発生原因となったり、造作の木製下地を腐らせたりすることは容易に想像できます。

「断熱」は、文字通り「熱を断つ」ことですが、どこを境に熱を断つかで、大きな違いがあります。
コンクリートでお住まいを検討されている方は、今一度、断熱方法について検討されることをお勧めします。

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